スウィングでもビバップでもくくりきれない超絶技巧を持ちながら
抱腹絶倒のユーモアも兼ね備える。クラーク・テリーは、そんな独特の個性と
味わいを持った稀なミュージシャンだ。
1920年生まれの大ベテランながら、人気投票で1位を獲得したとか
ジャズ界に物議を醸し出したと言うような派手な経歴はなく、日本では
過小評価に甘んじてしまう所があるが、まぎれもなくクラーク・テリーは
ジャズ・トランペッターとして歴史に名を残す人物だ。
それだけではなく、トランペットとフリューゲルホーンを両手に持ち、2つの楽器を交互に
吹き分けるワンマン・デュエットをやってしまうから恐れ入る。
この芸当はデューク・エリントン楽団に在籍していた50年代に思いついて完成したというが
本アルバムは、そのエリントン在籍時代に残したアルバム。
リヴァーサイドにおける初リーダー作に当たり、ジョニー・グリフィンなど
当時の若手ハードバッパーが参加することで、全体の仕上がりもより引き締まり
決して技だけではないクラーク・テリーの魅力を味わうことができる好演奏だ。
クラーク・テリーは1958年、セロニアス・モンクとの共演作
『イン・オービット』を発表している
セレナーデ・トゥ・ア・バス・シート (視聴有)
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